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2013年6月9日

音楽が語りかける!〜オーケストラ・リベラ・クラシカとハイドン

〜何はともあれ、ハイドンの明るさ溌剌さ、滋味、ユーモア、そしてアタマを使わせられるアイデアの数々を、オリジナル楽器のサウンドと共にどうぞ最後までお楽しみ下さい。〜

この一文は、昨日行ってきたオーケストラ・リベラ・クラシカ(以下OLCと略します)第31回定期演奏会のパンフレットに書かれている指揮・チェロ独奏・何よりこのオーケストラの主宰でもある鈴木秀美さんのお言葉から最後の部分だけ抜き出したものです。
そしてそのお言葉通りの世界、それも物凄くウキウキ和やかで、かつ音楽がキラキラ輝き出した瞬間を味わってくる幸運に恵まれたのでした。

今回の演目はこちら。
会場は上野から徒歩数分の所にある上野学園 石橋メモリアルホールです。
オール・ハイドン・プログラム
チェロ協奏曲第1番ハ長調 Hob.VII-b.1
交響曲第4番ニ長調Hob.I-4
交響曲第87番イ長調Hob.I-87

ハイドンについては全く知らない訳ではありませんがそれでも「殆ど知らない」に等しい位でしか認識していなかった様に思います。
何回か演奏会で交響曲聴いていますし(鈴木さんとは山形交響楽団との2011年7月の定期演奏会を山形で聴く事が出来ました。あの時の「軍隊」もとても楽しかったなぁ。この演奏会はCDになっていますので良かったら)何より3月白鷹町で聴いたアンコールのハイドンの弦楽四重奏1番の一部…本当に一部なんですよ。その穏やかな美しさに惹かれて俄かにハイドン熱が盛り上がり、もうちょっと良く知りたいなぁ、と思ったのです。ところが…
ハイドンが多作だというのは以前から知ってはいたのですが、アンコールの弦楽四重奏の1曲が知りたくて買ったNAXOSのハイドン弦楽四重奏全集は25枚組!交響曲は「軍隊」が100番だから覚悟していたけど全集だと34枚!とてもじゃないけどすぐに味わい尽くすのは無理無理無理。
でも交響曲も多少知りたかったので中期中心の7枚組を買いました。その頃紀尾井シンフォニエッタでの定期演奏会で88番「V字」がプログラムにあったこともあったからです。この曲もとても優雅で、あの時も楽しかったなぁ…ついでに次の89番は「しょうじょうじの狸囃子」に激似で別の意味でおかしい…
そうしたら今度は44番「悲しみ」がテレビ・題名のない音楽会で特集されたり、ちょっとしたマイ・ハイドンブームがやって来ていたのです。必然的にハイドンを良く取り上げるOLCにも関心が行くわけですが…しかし上野(それも駅からちょっと歩く)遠いなぁ、あと前から書いていますが「演奏会を聴くのも頭やエネルギーを消耗する」行為でもあるため、実際に行くと決めたのは演奏会の前々日、結構ぎりぎりでした。
ハイドンの膨大な曲目リストからも当然?知らない曲ばかりで、急遽87番だけ数回CDを付け焼き刃で聴いてから行きましたが果たしてそれでいいのやら…しかもピリオド奏法はまだしも、OLCの特徴でもある当時のオリジナル楽器使用ってひょっとするとマニアック過ぎてついていけないかもしれない、という不安も若干チラつきました。

ところがどっこい!!最初の音からその柔らかい世界にニコニコして聴いていました。オリジナル楽器の知識まるで必要なし(あればもっと楽しいでしょうけど・・・恐らく現代のオーケストラ楽器よりどれも演奏は難しい筈です。)
ホールと楽団の規模も非常に合っている。実はこの要素はとても重要だと思っています。時折興行的側面から、リサイタルを大ホールで行ったりしてそういう時は音が分散したり、あるいは小さなホールで詰め込みすぎて聞えがよくなかったりするのですが、ここではベストに近い感じ組み合わせ。凄く豊かな音が広がりを持たせつつ心に真っ直ぐ響いてくるのです。そしてとてもとても上手いから安心して聴ける!
ハイドンの頃はサロン音楽としてこんな風に楽しまれていたのではないか、そしてハイドン愛されているなぁ、と凄く伝わってくる演奏でした。なんだかとても温かい音がするのに、それが情熱だけでなくかなりのテクニックで支えられているのが素人でも良く分かりました。

そしてハイドン良く知らなくても、古楽器について分からなくても誰でもこの演奏会は楽しめると思いました。まさに私がそうでしたし、クラシックにちょっとでもご興味があればきっと素晴らしい経験が出来るのではないかと思います。(アンコールに77番の第2楽章を演奏されましたが、「誰も知らないでしょ」と鈴木先生・・・(^_^;でも大変心和む良い曲。聴いてみたいのですが7枚組みのCDに入っていなかった・・・)
周りを見ているとクラシックファンだけでなくご近所さんらしき方もチラホラと。この大変優れた演奏を身近に聴ける環境にあることが、とても羨ましく思いました・・・。
次のOLC定期演奏会が10月19日に同じ上野学園 石橋メモリアルホールで開かれます。個人的にはF1日本グランプリの次の週なので行けるかどうか分かりませんが出来たら足を運びたいと思っています。オーケストラの特性から古典派と呼ばれる(ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン辺りが代表格か?)曲目が中心になると思いますが、鈴木さんの親しみあるキャラクターも、クラシック音楽を身近に感じられる入り口になるのではないかと思います。というかお好きな方は特に、こんな素敵な演奏見逃すのは非常に勿体無いですよ!
という訳で今後とも注目したいオーケストラがまた一つ増えて、帰り道は多いに家人とハイドンとOLCで話がもちきりになった、土曜日の夜でした。

※こちらはハイドンではありませんが、OLCの動画もあったのでご紹介。次の定期ではベートーヴェンの4番を演奏されるのですよね・・・3番と5番に挟まれた地味な存在を、どう繰り広げられるのでしょうか?

2013年5月20日

エリック・ル・サージュに思いを寄せる・その2

さて続きです。
その1でも少し書いたのですが、エリック・ル・サージュはいわゆるピアノのソリストとして以上に、他の楽器を伴ったアンサンブル・ピアニストとしてのご活躍が多く、昨年もフランスのクラシック・スーパー軍団(としか書きようがない気がする(^_^;)のレ・ヴァン・フランセの一員として来日しています。
(レコード会社との兼ね合いなのか幾ら検索してもル・サージュさんの写真が出てこないのですが、間違いなく一員です。この面々は去年NHKのらららクラシックでも特集されました。)
このためかどうか良く分からないのですが、実はあんまり知られていない存在?なのでしょうかル・サージュさん。こんなに「世界を構築している」のに・・・
レ・ヴァン・フランセでのアンサンブルも美しかった&サイン会での優しそうな微笑みは印象的だったのですが、やはり今回のリサイタルは彼独自の音が聴ける!と興奮気味でその日を待ちました。
そして・・・

翌日、頭が彼の音で溢れかえりそうになって、体調不良&頭痛に襲われました(^_^;)

いや、真面目にそうだったのです・・・。
私のからっぽアタマでは、彼の用意してくださった盛りだくさんのプログラムは私の中でそうたやすく消化しきれなかったのです。
ただでさえコンサートというのは、・・・それが例え聴く側であっても、普通の生活とは全く異なる世界を体感するということであり、身体を消耗させる行為なのです。(これはブログを書くとか、絵を描くような場合も同じ事です。運動とは違う心と身体を使っている感じと言いますか)クラシックの演奏会には多少慣れている方だとは思っていましたが、まさかこんなことになるとは。

今回のプログラムは、ル・サージュさんが今自分が表現したいものディナーに見立てて組まれたそうです。
ドビュッシー「子供の領分」
ドビュッシー「版画」
(これが前菜)
ベートーヴェン「ワルトシュタイン」
(これがメインその1)
~休憩~
シューマン「幻想曲」
(こちらがメインその2)
ドビュッシー「映像 第一集」
ドビュッシー「喜びの島」
(ここでデザート)

紀尾井ホールに着いてまず驚いたのが、開演が19時なのに終演が21時20分だということ。オーケストラの定期演奏会は大抵2時間が多いのに、リサイタルでそのボリューム!
尚私個人としては幻想曲と喜びの島は知っていましたが、ワルトシュタインは自信なし、あとは・・・みたいな状態で臨んだ事を先に書いておきます。

実はドビュッシーもシューマンも、ル・サージュさんは得意ですしもともとフランスの方ですから、もうドビュッシーなんて多分他の国のピアニストでは表現しきれていない「フランス的なもの」を模様のように出しつつ、控えめな煌びやかさと、まるで一枚の絵と対面しているような色彩感を出しておられました。
それはそれはもう、ここでしか聴けない空間だったのです。(なのにドビュッシーを録音されていないのは、あんなに確立した表現をお持ちなのにも関わらず、まだ彼には表しきれていない部分があるとお感じになられているのでしょうか?)
この世界感に関してはリサイタルの前々日にあった中木健二さんとのデュオでも存分に発揮されていて、乱暴に書いてしまえば「ちょっとやそっとじゃ日本人には真似できそうもないニュアンスのある」演奏なのです。お洒落と書くと途端に野暮ったくなりますが・・・
でもその辺りは私の想像以上でしたが、ある程度、ル・サージュさんの面目躍如だというのは事前に思い描いていた事でした。

しかし今回の彼の演奏で、私が尤も心を捉えて離さなかったのは実はベートーヴェンの「ワルトシュタイン」だったのです。
ただ先ほども書きましたがこの曲・・・いつかどこかで聴いた筈なのですが良く覚えていなくて、という体たらくでしたし、そんな私があんまり声高に書くのもどうかと悩みましたが
「凄くロックだなぁ。やっぱりクラシックも古い曲ではなくロックに通じる所が多分にあるんだなぁ、いいなこれ。」とずっと興味深く聴いていたのです。
こういう、クラシックなのにロックのように感じた体験は実は2度目で、初回は2004年の山形交響楽団で、まだ音楽監督になられていなかった飯森範親さんが指揮されたベートーヴェンの「運命」だったのです。そしてその時の印象が、それまで殆ど知らなかった世界への感銘となって、その後のクラシック趣味へと繋がっていたのです。

演奏会後でこの時の感想などを検索すると、このワルトシュタインに対しては批判的なご意見も多く見受けられたので、この演奏はかなり型破りなタイプのものだと知ったのは翌日になってからの事でした。同行してくれた家人も「テンポが急に変わったりしていたし一番ピンとこなかった」と話していました。
なので私の感想はかなりへんちきりんなものかも知れませんが、ル・サージュさんは今年になってからベートーヴェンのピアノソナタを録音して来年CD化されると聞いていたので「いや~、出たら絶対買おう!」と思ってしまったのは確かです。
実は他の演奏者のCDや演奏を聴いたら印象が変わるのかな・・・この辺はそうした方がいいのかも含めてとても悩ましい所です。

大雑把ではありますしどうも視点の違う感想のように思いますが、次の日頭痛で苦しんだくらいの、エネルギーに満ち満ちた演奏会であった事には間違いないと思います。
そして今一番気になっているのは、どうもこのリサイタル、録音されていたのではないかという感じがしてならないのですが・・・NHK-FMあたりで放送してくださらないでしょうか。
そうなったらツイッターでもブログでも全力で宣伝します!
エリック・ル・サージュの魅力は彼にしか生み出せない世界が、音の広がりがあるという、文字ではさっぱり説明がつかないので(オイ!)是非そのような機会があれば皆様にも「体感」して頂ければ幸いです。
えっすぐに?・・・eric le sage と検索すれば動画も幾つか出てきますが・・・こちらとかいかがでしょう?彼はいつもスタインウェイのピアノなのですが、この映像だとヤマハだ!おおこれはとても嬉しいです。少しでも彼の細密で色とりどりの雰囲気が伝われば良いな。

エリック・ル・サージュに思いを寄せる・その1

そうか・・・こちらでは一度も取り上げた事がなかったか。エリック・ル・サージュさん。
ツイッター、あるいは漫画ファイブスター物語に特化したブログ「絶対秘密。」では何回も取り上げているアーティストだったのですが。いかに私がぐうたらなのか分かってしまいます。

2年前、2011年の11月にあった紀尾井シンフォニエッタの定期公演で・・・ヴァレーズさんの指揮でしたっけ・・・そこで私は今までに全く耳にしたことのないピアノを聴きました。
曲はラヴェルのピアノ協奏曲で、この曲は私も好きですし、また多くのオーケストラがその華やかさとプログラムの組みやすさからかとても多く取り上げるため、ひょっとすると生演奏では一番聴いたかも知れない部類のコンチェルトなのですが、曲はあまりにお馴染みなのに、全然私の知らないラヴェルが響きだしたのです。音が鳴っているのに静寂が広がる不思議な世界。
そしてアンコールのドビュッシーのこれまた経験したことのないクリスタルのような数分の世界が終わるや否や、私は真っ先にCDを買いに走ったのです。
ただラヴェルもドビュッシーもなかったのでどれを手にしたら良いのか分からず、ジャケットに惹かれた写真一番左上のシューマンを買いました。

それがエリック・ル・サージュとシューマンとの出会いでした。この出会いがなんと幸運だったか!ル・サージュのシューマン全集は11枚(多くは2枚組み)もあってボリューム的にも価格の面でも(^_^;)大変でしたが半ば無我夢中になって集めました。だってどれも耳を離さない曲と演奏だったから。
(最近このシューマン全集は、廉価盤としてピアノ、およびピアノを含む器楽曲版としてまとめて出されております。はっきりいって超お得!ご興味ある方是非手に取っていただきたい・・・ピアノ版なんて13枚組みで3千円台ですから。)
何度ロマンスと悲哀と温かい眼差しに溢れた世界が私を魅了した事か。これは演奏者がシューマンに似ているんじゃないんだろうかと幾たびも思ったほどです(いや、実際はそんな単純ではないとは思いますが・・・)

その彼が、紀尾井シンフォニエッタでの評判が良かったからなのか同じ会場でリサイタルを開いてくれる事になり、しかも同時期にチェロの中木健二さんとのデュオ公演もあると知り、「これはル・サージュ祭りだ!」と勝手に宣言して発売日当日にチケットを購入し、その日をずっと、今か今かと待ち構えていたのでした。
長くなりそうなので次項に。
今回やっと揃ったシューマンの11枚(一部パンフレットなどで隠れてますが)の作品群とともに。このジャケットだけでもうっとりする感じに仕上がっています。ただ、ル・サージュさんの写真はちょっと古すぎです(^_^;)直さないのかな・・・一枚サインが入っているのは昨年のレ・ヴァン・フランセのときにいただいたもの。この辺りの事も若干次に書いています。。

2013年4月9日

米沢白鷹ひとり旅・・・大分色々ありました(^_^;)

それは、3月に酒田の希望ホールで山形交響楽団を聴きに出かけた直後の事でした。
  「面白そうなんだけど、この日は出張でどうしても行けないし…だからひとりで聴いてきて」パンフレットに挟んであったチラシとともに主人から言われた一言がきっかけでした(^_^;)
 チラシにあった山形弦楽四重奏団は現在山形交響楽団のメンバーで構成されており、信頼できる山響の面々だから、私も何となく眺めていて演奏会そのものは面白そうね、位に思っていたのですが・・・
でも、でもですよ。
「白鷹町ってどこ?」「紺野陽吉さんって誰?というか、日本人作曲家良く分からない・・・」
みたいな私が一人出かけても果たして大丈夫なのでしょうか。
チケットを買おうとチラシの電話番号にかけ、「東京から行く」と話したら大変驚かれました・・・そりゃそうか。

 そんな不安を抱えたまま、今回の演奏会で唯一わかるプログラムだったモーツァルトの「狩り」をiPodにダウンロードし(アルバン・ベルク四重奏団のです)土曜日にひとり、私は新幹線のホームにたつ事になったのです。
交通アクセスに不安を感じたため、米沢で一泊して(直江兼次の甲冑や上杉謙信の肖像など心惹かれる展示物を見てきました)、日曜日に米坂線→フラワー長井線を乗り継いで(米沢から約1時間)、え、これ駅?(すみません・・・)みたいな四季の郷駅を降りると、そこから程なく会場の白鷹町文化交流センター”AYu:m”あゆーむが見えます。
そちらの様子はこちらのアルバムからでも少しは分かるでしょうか。

あゆーむは大変立派な、木の温かみを随所に感じるゆとりある会場で、展示室も演奏ホールも小ぶりながら、そのままボーっと一日いて好きなクラシック音楽(音源がこれまた豊富!)音楽をロビーの音響システムに任せて、ただただ外の眺めを満喫したいような所でした。またどこから見ても朝日連峰の山々が素敵!オーストリアみたい(行ったことないのに(^_^;)

そして今回の演奏会の中心でもある紺野陽吉さんは、この白鷹町出身の作曲家で、残念ながら若くして太平洋戦争で亡くなられてしまったのですが・・・その方の遺稿3曲が18年前に発見され、それが巡り巡って今回ふるさとのこの地で、山形弦楽四重奏団というまた素晴らしいメンバーで初演されるという大変興味深い内容でした(だからひとりでも行って来い、だったのですね。)
その内容は、新聞記事にもなりました。テレビ取材も来ていたので、山形では放送されるのでしょう。(こちらで見ることが出来れば最高ですが・・・)
私の個人的な感想としては、(初演、もしくは2度目演奏の曲でもあり、表現が拙いことはお許し願いたい。)最初の弦楽二重奏曲は、ふるさとの(まだ私はその風景をほんの数十分前に知っただけですが)生活と四季の眺めを思い起こさせ、もう一つの(未完のまま出征され、補作されている)弦楽三重奏曲はなんだか咲き急いでる桜の花を連想させました。そして(楽譜的に)大変難しそうだ・・・よく山形四重奏団はこれを取り上げてくださったと思います。

なのでその後のモーツァルトは、あれだけの演奏が出来るならと安心して臨み、そして見事な「狩り」を聴かせて下さりました。オーケストラとの二束のわらじは大変な事もあるかもしれませんが、今度東京でも聴かせて欲しいなぁ、と思う完成度の高さとハーモニーだったと思います。
大変満足したのですが、それ以上にびっくりしたのがアンコールのハイドン!1-1-3とおっしゃっていたでしょうか。なんとまた美しい・・・これはハイドンの曲にもきちんと向き合わないとと痛感しました。山形弦楽四重奏団はハイドンの弦楽四重奏曲全68曲を定期演奏会のたびに取り上げているそうなので、勉強した上で是非山形弦楽四重奏団で聴いてみたいと強く思いました。
そして紺野さんが残されたもう一つの譜面「木管三重奏曲」は来年またこの地で山響メンバーで演奏されるとのこと。今度は白鷹町で泊まりで、ふたりで行ってみたい.です。本当に素晴らしい、この画のような眺めが待っていますから。


なんですが、演奏会と、もう一つ展示ホールで行われていた「白鷹町の仏像展」でこれまたじっくり面白い仏像の数々を満喫して、さぁ帰るか・・・と思ったら暴風雨が私の前に立ちはだかりました(^_^;)
暗くなりかけた無人駅でポツンと心細く、窓のガタガタ音を聞きながら来るのか分からない列車を待ちました・・・フラワー長井線は5分遅れで来てくれました!一両しかない列車の乗客自分だけ、ひたすら徐行みたいな状態がしばらく続きましたが、(長井で乗客がいたときはホッとしました(^_^;)
何とか米沢まで帰ってきたのですが、もう既に新幹線は止まっていました(^_^;)
仕方なく切符は乗車変更し、米沢のビジネスホテルにもう一泊して(非常に便利な所。ダイソーつき24hマックスバリュが側で今回大変助かりました。食事も手作りで美味しいよ)、翌朝帰ろうとしたら、予定していた8時41分のつばさはいつまで経ってもやってきません。
待つこと4時間。
新幹線は結局やってこないまま、私は米沢のおばちゃん軍団(失礼・・・観光で東京に向かうとのことでした。スカイツリーの話など、和気藹々としていてありがたかったです。皆さん楽しまれたのかな?)と共にタクシー相乗りさせていただき福島へ。そこからさらに乗変したのですが、今度は白石蔵王で予定していた便がストップし(^_^;)いま来たのに乗れ、との指示で仙台からやってきたつばさに乗りました(ダイヤが大幅に乱れていた為、凄く珍しい事らしい。)
本来の予定からは18時間、翌日の新幹線からも5時間近く遅れた月曜日の夕方5時ごろ、無事に家に辿り着いたのでした。
いやほんとう、この度は、この旅で、多大なご迷惑をおかけしました・・・
忘れられない、楽しい3日間ではありましたけどね。
※記念にパチリと撮っていた切符の写真。実際はこのどれでもない新幹線に乗って帰りましたが・・・

2012年7月24日

復活を音にこめ、願う日々(2)

今から間に合うかしら?今日24日19時~、この時の仙台フィル&山形交響楽団マーラー復活前日の公演(山形公演)がUstreamにて放送されます。もし間に合わなくても、8月6日までアーカイブ放送でいつでも同チャンネルで視聴可能です。どうぞ是非!ご覧下さい。
また、仙台公演の様子は9月にNHKBSで放送予定だそうです。聞き比べもまたあり?でしょうか。凄く良かったのでご興味のある方はこちらも宜しくお願いいたします。

さて、マーラーの復活についてですが、この日の演奏は2005年に出版されたキャプラン版という新しい楽譜をメインに用いられています。、
パンフを読むまで知らなかったのですが、このキャプランさん、なんと、音楽家でも指揮者でも研究者でもなく、実業家として成功した後に「復活」を聴いて感銘をうけ、この曲を指揮したい!という思いだけで研鑽を積み、直筆譜を揃え、とうとう「復活専門の指揮者」という唯一無二の存在としてウィーンフィル等と数多くのオケと組み、CDを出すほどになった方です。
その方が研究に研究をして出来たというのだから、凄い。そんな方がいらっしゃるのですね。何という情熱。

さてそんな演奏ですが、私はどうもマーラーに苦手意識があるらしく^^;決して嫌いではありませんが復活も演奏会4日前になって慌ててCDを買って、聴き込んだ・・・と言いたいですがディスクを換えるのも少々面倒で^^;(80分近くあり、CD1枚では入らないのです。)何回かは聴きましたが、なんとかおぼろげに分かるかな、程度。特に長い1楽章では眠ってしまうのではないかと戦々恐々で当日を迎えました。
ところが、最初から演奏に圧倒されたというか(多少予習は効いたみたいでもありますが)眠っている暇は全くありませんでした。手に汗握り、のめりこんだ演奏だったというか、2つのオーケストラの合同という急ごしらえな感じを全く受けない、自分、実はマーラー好きなのか?と思えるくらいの^^;ハッとさせられる演奏でした。
とても熱意のこめられた、震災からの復興を真に願う80分だったと私は確信しています。
終わった後、指揮の飯森さんが何処か感極まったような、しかししっかりと、復興を願うメッセージをおっしゃってくださった事にも、とても気持ちの良い風を感じられるような気分がしました。
終わった後、駅近くのホテルまで20分近く歩いたのですが、ずっと復活、良かったね。とそんな話ばかりしていました。杜の都に相応しい演奏ではなかったかと感じています。
これを聴きに仙台まで出かけて本当に良かった。そして、その願いが天にも届いただろうと私は信じています。

まだまだ震災の傷は癒えそうにもありません。何か出来る事を、・・・そうですね、自分の場合は観光でまた足を運ぶ事で、物産があればそれを買うことで、ほんの些細な事でもいつも気にかける様にしたいと、そう考えています。

※今回の旅でとても嬉しかった事の一つが、元かりんとうブロガーの一押しでもある中山せんべい店のかりんとうが、しおがま・みなと復興市場(マリンゲート塩釜に沿ってあります)で復活し、再びかりんとうを手にする願いが叶った事です。
元のお店は東塩釜駅の近く・・・海からそう離れていない所にあったため、去年様子を見に行ったときは、店構えは辛うじてありましたが中はもぬけの殻に・・・大変ショックでした。
店主のお孫さんらしき男性が「じいちゃん(かりんとう)作っていないとボケちゃうから」なんて話していましたが、狭い仮設厨房、それも家庭用鍋で(!)作っていたかりんとうの味は変わらず!但しもう一つの看板商品である手賀の浦せんべいは機械がなく現在作れないそうです。来年このお菓子と共に、元の場所にお店が戻れたら、というお話でした。
ここのかりんとうはかりんとうらしさを存分に感じつつ、他では味わえない軽さとコクがあります。かりんとう趣味は止めてしまいましたが、今でもここのお店は大好きです。

 そしてもう一枚。今回はじめて気仙沼まで足を伸ばしました。女川からでも2h?えらい遠かった・・・のですが、東日本大震災の象徴にもなった流された大型船を見てあ然。気仙沼市の看板も立っていたこともあり、これだけは一枚撮りましたが、気仙沼市以外も含め、後の震災の爪痕は、写真すら撮る気になりませんでした。
この写真だけでは良く分からないと思いますが、気仙沼に入ってからの私の印象としては
普通の郊外の町→港へ近づくにつれ、崩れ落ちそうな建物の数々→でも港の観光施設は営業している。復興の気配はある→さらに車を走らせると突然、焼け焦げたスーパーと、何だか分からない基礎だけがある広大な敷地と、この船が街中に出現します。
(1)でも書きましたが、ひとつの街中でも場所によって風景が大いに異なり、突然ペシャンコになった車や消防車の墓場を連想させる一群があったかと思えば、ある場所では生活の感じをも押し潰した瓦礫の山々が連なり、かと思えば一見何もなかったような普段の街の様子のようにも映る場所もあります。
しかし、海沿いにあったと思われる集落の多くは、瓦礫こそ大分撤去されてましたが、ここに家があったのだろう、という痕跡だけが残る、想像力と恐怖を試されるような所になっていました。
気仙沼線の破壊もすさまじく、線路はほぼ全域で崩れ、陸橋の多くは流され、駅はどこにあったのかもさっぱり分かりません。

そして今回宿泊した追分温泉から15分ほど車を走らせたところ(追分温泉は山中ですので、時間以上に近く感じると思います。)にあった北上川沿いの大川小学校・・・目の当たりにした私達は、手を合わせるしかありませんでした。(検索するとそこがどんな場所なのか、分かると思います。)ここも少し車を走らせると、あの恐ろしい破壊と大して距離は違わないのに、北上川沿いでも別の光景が広がります。不可解ですらありました。何がどう、こんな違いを生んでしまったのか。
あと、未だ多くの場所が津波の塩害によって、田んぼだと思われる所の耕作が行われていませんでした。米どころ東北、またここに黄金色の稲穂が垂れる日が来る事を、切に願いたいです。





2012年7月23日

復活を音にこめ、願う日々(1)

20日から今日23日まで、3泊4日で仙台方面に出かけていました。
大きな目的は二つ。
一つは、仙台フィル&山形交響楽団が文字通り、東日本大震災の復興を願い開かれる合同公演、マーラーの2番「復活」を聴きに。
もう一つは、8年前仙台に住んでいたときに出かけ、泊まった事のある宿の中に、大震災を明らかに直撃している宿が2箇所あったのですが、いずれも復活している事を知り、再訪して様子を見てくることでした。昨年も日帰りで東松島市まで被害の状況を目に焼き付けてきたのですが、その後どうなったか、そして出来たらもう少し北上したいというのもありました。

その少し前まで猛暑で、荷物はすっかり半袖だったのですが、実際仙台を訪れる直前から気候が急変して、長袖でも寒かったくらい。むすび丸グッズを買いに宮城県庁へ繰り出すと、入り口が分からず、ようやく入ってみるとグッズ売り場は終了時刻・・・売り場を覗き込んで職員さんに懇願し、売ってもらいました(^_^;)
団扇とかも下さりました。すみません、わがまま言って・・・
下のスケッチは、その宮城県庁で飾られていた七夕飾りです。iPadで30分スケッチシリーズです。(そのくらいしか一枚に時間がかけられないのですが・・・)
七夕は実際まだ一度も見た事がなかったので、身近に見られるのはとても嬉しいですね。

そしていつものようにガネッシュで美味しいお茶を頂いた後、隣の隣にある東京エレクトロンホールへ。ここも最近まで震災で閉鎖されていた場所です。復旧し、こうやってコンサートが開かれるのは大変喜ばしい事です。

これは今回の旅全体にいえるのですが街自体は一見普通にも見えるのですが、まだ所々爪痕が見られる・・・仙台駅周辺ではもう殆ど分からないと思いますが。

しかし、どこへ行っても普通の街の賑わいがある一方、破壊しつくされ元が何だったのかもよく分からない箇所があちらこちらに散見されます。上手く書けないのですが、土地のあった場所、高低差によって被害状況が全く異なり、それらはバラバラなのです。
いくつもの集落が崩壊しても町全体の状況とは若干違うということでしょうか。
偶然ですが、5月の竜巻でつくば市北条地区が被害にあい、その直前たまたまそこにあるケーキ店を訪れていたのでその後、また同じ店に出かけたのですが、ケーキ店は無事だったものの、その数軒先はひしゃげてすさまじいエネルギーで破壊されていました。
しかしそれは竜巻の通った所だけなのです。その時あの場にいなかった私たちでも容易に通り道が分かるほどでした。
それでも悲惨な出来事である事には全く変わりがないのですが。
津波の影響もそんな感じで、車を走らせていると、ああ、あそこはきっと古い家があるから大丈夫だったのね、あんな遠い所まで来たのね、と。そんな話ばかりでした。
運なのか地形の問題なのか、波の方向のせいなのか良く分かりません、でも、あまりに近所での落差が激しい。それは物凄く実感しました。

下の絵は南三陸町(旧志津川町)にある神割崎【かみわりざき】で描いた30分スケッチです。ここは高台にあり風光明媚で美しい。キャンプ場にもなっていますが、その一部は仮設住宅にもなっていました。
下の写真は旧歌津町(現在こちらも南三陸町)にあった復興市場。こういった所が多賀城市から北上した各市町村に存在していました。元の街並みを知らない為、わからないことも多いですが、皆さんこうやって頑張っているのだと。

すっかりマーラーから脱線してしまいました。そのあたりの事はその次にまた。

2012年7月1日

待ち焦がれた一晩は、想像以上(山形交響楽団さくらんぼコンサート)

もう水曜日の話・・・というかブログを書こうしたら7月になってしまいました。
遅すぎ(^_^;)書き物を直後に上げたので力尽きたかな。
先日、東京オペラシティで行われたさくらんぼコンサートに今年も行ってきました。
曲目は
西村 朗:
弦楽のための悲(ひ)のメディテーション(創立40周年記念委嘱作品)
チャイコフスキー:
ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 作品23
ブラームス:
交響曲 第2番 ニ長調 作品73



ピアノ独奏は去年のチャイコフスキーコンクールグランプリのダニール・トリフォノフさんでした。
昨年のさくらんぼコンサートから彼の出演が予告され、大変大変楽しみでした。
チャイコフスキーのピアノコンチェルト1番はいろいろな意味でも思い出のある曲でしたし、1月のニューイヤーコンサートで、山形交響楽団がまたいっそう魅力的な音を奏でるようになったと実感していたので、どんな一夜になるか期待は膨らむばかりでした。(その割りに、会場に着いたのはぎりぎりだったけど(^_^;)

でもね、まずはこちらを見ていただきたい、
   7月17日まで、こちらのUstreamでこの公演をいつでも見ることが出来ます。
残念ながら、チャイコフスキーだけは入っていませんが。

弦の揃いがもともと綺麗なオーケストラではあるのですが、この公演に至るまで山形公演が3度、ソリストは中村紘子さんでしたが前日も同じ内容のコンサートが大阪でもあったためか、何というか完成度が物凄く高く、トリフォノフさんのツアーでもして回っていたのか?と思えるくらいチャイコフスキーも息もぴったり合っていました。(またトリフォノフさんのピアノが凄い。お若いのになぁ・・・ビックリな出来でした。技巧だけでないキラキラした感じは、特に小さな音に良く現れていました。素晴らしい。)ブラームスは、月山の山が思い浮かぶ出来でした。チャイコフスキーは泣いちゃうかも、と覚悟していましたが、ブラームスでまさかまた涙がこぼれるとは思いませんでした。

ぜひともUstで公開されている間に是非一度ご覧いただければと思います。勿論これを見るだけは無料ですし。
今度は来月に山形、仙台で仙台フィルと合同でマーラーの「復活」公演があります。
仙台のほうでお邪魔します。東日本大震災の復興の願いが天に届くような一晩になることを、切望したいと思います。



2012年6月3日

CLASSIC FAVORITES ~山形交響楽団の”行き届いた”つくり

私は1月に山形テルサで山形交響楽団のニューイヤーコンサートに行ってきました。
(その時のブログ記事はこちらです。)
開演前に、音楽監督でもありその時の指揮を振られた飯森範親さんから、このコンサートの模様は録音され、CD化されると聞いていました。
その時は、へえ、と思っただけだったのですが、あの訳もなく涙がこぼれ、終わってしまうのが勿体無いなぁ、と心から思えたコンサートの後では、この演奏がまた我が家で聞けることを、大いに喜びとても心待ちにしたものです。
そして、先日、その時のコンサートが”CLASSIC FAVORITES”としてCD化されました。
(但しこの記事には注意点が。マーラーのアダージェットも収録されている事になっていますが、実際には入っていません。入れて欲しかったのですが・・・CDに収まりきれなかったのだと思います。)

現在の山形交響楽団の充実振りに加えて、彼らの”行き届いた音作り”が良く分かる一枚になっています。
何と書いて良いのか悩む部分もあるのですが、音の作りこみ、真摯さ、目と耳の行き届き方、あの時会場で感じた空気の圧力と熱気と柔らかさとがCDでも良く分かる作りになっています。
家のそんなにたいした事ないCDプレイヤーでも、また涙がボロボロとこぼれました。
これは聴いて頂かないと分からないかも知れません。とにかく、彼らの音からは普段の鍛錬から生まれてくるであろう自信と、音楽を聴いてほしいという真っ直ぐな願いが伝わってくるように思いました。

ただ、このCD、弱点があるとすればそのジャケットなんですよね・・・
以前にも書きましたが、私個人は飯森さんは派手すぎて苦手です(^_^;)でも多くのファンがいらっしゃる事も存じています。しかし、そのチャライ感じ(あえてそう書かせてもらおう)を好ましく思っていないクラシックファンも結構いるような気がするのです。それって非常に勿体無い!
彼の仕事ぶりを真っ当に評価してもらえないのでは、という不安も少々感じてしまうのです。
このCDはブルックナーとかのようにマニアっぽいCDではありませんが、山響のブルックナーも非常に評価が高いし、私も3番の”ワーグナー”や5番はとても好きです。
でもそんな方にこそこれ聴いてもらいたい。ビギナーであれば、こんな素敵な音を出すオケが外国に行かなくてもあるんだよ、という事をお伝えしたいです。

今月26,27日にはさくらんぼコンサートという、東京と大阪での遠征公演を控えています。
サッカーや野球ではありませんが一種のアウェイ公演ではあります。
しかし、それでも、今の彼らならその不利も克服して素晴らしい演奏を聴かせてくれるのではないかと、楽しみにしています。お近くの方は是非足を運んでいただきたいです。
そして7月19,20日に仙台フィルとの合同演奏会でマーラーの「復活」を山形、仙台で行います。震災復興の願いがこめられたこのコンサートには、仙台側で行ってくる予定です。
私としては、まずマーラーの予習をしないといけませんね(^_^;)


2012年3月29日

広島交響楽団で念願のシンフォニア・ダ・レクイエム


今年に入ってからブリテンが私の中で大ブレイクしています。
きっかけは真夜中の会話を書いていたときに、最後の最後で"青少年の管弦楽入門"に多いに助けられたというのもあるのですが。
とても情景が浮かびやすいというか、詩的で美しい音使いをしているように思えたのです。
(余談ですが相方の子供時代にこれとプロコフィエフの"ピーターと狼"のレコードが家にあったそうです。私もそんな幼少期だったら…)
でもウィキなどでは彼のせいでイギリスの音楽事情は世界から後退したというのは事実であるが、同時にイギリス人の音楽観をこれほど世界中に広めた人物も皆無である。なんて書かれていてひょえー、となってしまうのですが。
しかしウィキの書いてあることも確かにそうかも^^;と最近彼のCDを求めて聴きつつ思います。本当に彼の持つ旋律は紛うことなくイギリス的。

もう一人、今私の中で流行っているブリスも、ブリテンとほぼ同時期のイギリスの作曲家です。彼も含めて(ただブリスは、自分の中では当たりは半分くらいかな?好きですが。)あれこれ聴いては楽しませていただいています。もともとエルガーやヴォーン・ウィリアムズも好きなのだから、当然の流れかもしれませんが。
イルミナシオンとかも良いですね。いつか紀尾井シンフォニエッタで聴いてみたい。

しかし彼の曲を演奏会で聴く機会がないか?と探していた所、丁度地方オーケストラフェスティバルで広島交響楽団がオールイギリスプログラム!しかもシンフォニア・ダ・レクイエムを演奏する事がわかり、すぐさまチケットを買いました。
この曲はかつて第二次世界大戦が勃発した直後、日本が皇紀2600年という事で委嘱したものの、そのタイトルが不吉すぎる!ということで却下された作品です。
その日が来るのをとても心待ちにしていたものの、しかし当日いきなり体調不良になり、かなり迷ったのですがこの曲はなかなか聴けないかも、と思い頭痛と腹痛を抱えた状態で、錦糸町のすみだトリフォニーホールへ出かける事にしました。

当日のプログラムはこんな感じでした。
指揮 秋山和慶
チェロ マーティン・スタンツェライト(首席チェロ奏者)
管弦楽 広島交響楽団


エルガー:チェロ協奏曲 ホ短調 作品85
ブリテン:イギリス民謡組曲"過ぎ去りし時…" 作品90
ブリテン:シンフォニア・ダ・レクイエム 作品20

冒頭のエルガーのチェロ協奏曲から良い出だしだったというか、チェロのマーティンさんが丸みのある温かい音を出すので、すっかり気に入ってしまいました。特にこのオケは弦が凄く繊細で、丸い優しい響きをもたらしていると思いました。
この感じならブリテンの2曲(チェロのアンコールも良かった!)も期待できると、この時だけは頭痛も腹痛もすっかり忘れられる気分でした。

個人的には木管はもっとグレードアップできるんじゃないかなぁ、という気がちょっとしたものの、非常に熱のこもった演奏で、忘れられない良いプログラムになりそうです。シンフォニア・ダ・レクイエム、今CDかけながら演奏の事を思い出していますが、広島交響楽団のは更にイギリスの光景が(Top Gearで訓練されているからかwまぁ行った事のある数少ない外国ではあるのですが)何度も頭の中に浮かび出てきて音の一つ一つにじんわり感動しました。
広島交響楽団そのものにも好印象で、来年またすみだトリフォニーに来るようならば、足を運んでみようと思います。音出しの真っ直ぐで素直なオーケストラ、という感じでしょうか?うまく言葉に出来ないのですが…。
アンコールはエルガー、威風堂々の5番!あまりに有名な1番じゃないのがミソ。これがまたトラッドな感じの、良い英国調の演奏でした。とても嬉しかったです。
威風堂々も全曲聴く機会が欲しいのですが、なかなかやりませんねどこのオーケストラも…。やるんだったら私は行きますよ。

ブリテンものは次は5月に新日本フィルが同じすみだトリフォニーで”4つの海の間奏曲”を演奏します。格安でもあり、もう既にチケット買ってあります。新日フィルも私ははじめてなので非常に楽しみです。
4つの海の間奏曲は、オペラ"ピーター・グライムス"の中の間奏曲を抽出したものです。映像的で大変美しい音をしています。(オペラは無茶苦茶暗ーい内容ですが…これも秋に新国立劇場で初演されるんだよね。)興味のある方は足を運んでみてはいかがでしょうか。

※シンフォニア・ダ・レクイエムは頃合の良いのがなかったので4つの海の間奏曲を。この映像は私の好きな指揮者であるネヴィル・マリナーさんが振られています。



2012年3月25日

4つのリクエスト+α。その背景にある音楽について(絵の話しですが絵はありません。)


ここ暫く、私はtwitterのタグ勘違いで4つの絵のリクエストを受けてしまい、その作業にずっと当たっていました。
描いたことのないキャラばかり。はっきりいって、悪戦苦闘も良いところ。せっかくリクエストいただいたのに申し訳ない気分でいっぱいでした。それでも描いている間は楽しかったですが。
本当はササッと、華麗なポージングのキャラクターでも描ければよかったのですが、絵の技術のない私には、好き勝手にテーマを決めて描く事しか出来ませんでした。
絵のほうはpixivに全て上げているのでもし興味があればそちらをご覧頂くとして、こちらではそのおまけ的要素について。

私は絵を描いているとき大抵何か音楽をを聴いていることが多いのですが、ずばり音楽そのものが裏テーマになったり、逆に音楽に絵が助けられたりする事が良くあります。今回も幾つかの音楽にお世話になりました。
一応pixivのキャプションにもそんな曲があればその都度書くようにしているのですが、有名どころとは限らないというか、マイナーな音ばかりなので、書いたところで伝わるかどうかは未知数。でもまぁ書いておくか、という気分でした。
でもyoutubeにないかな、と検索した所、全部ありました!さすがyoutube。
今回おまけとして、絵をリクエストしてくださった方、見ていただいた方に絵の背景だけでも伝われば、とこちらに置いていく事にします。
ついでに同時期に上げた「はっこう☆」の実験で描いた”It's rainning”のイメージになったシューマンについてもリンクを貼っておく事にします。


FSS・ダグラス・カイエンとミースを描いた"身勝手な君に"
ブリス「来るべき世界」エピローグ(実際の映像は組曲全曲なので、最後の3分少々だけだけど。全曲お薦めです)
来るべき世界は1936年にイギリスで製作されたSF映画の為の音楽です。


銀英伝のヤンとユリアン(とキルヒアイス)を描いた"どうしてそんな事に?"
シューベルト”ザ・グレート”(交響曲第8番)


FSS・クリスティン・Vとダイ・グ・フィルモア5を描いた"それでもまた、日は昇り"
ブリテン・テノール・ホルンと弦楽のためのセレナードより「夜想曲」歌詞はこちら


最後もFSS。ちゃあとルミナス騎士団メンバーを描いた"はっこう☆"
Chicane"come back"
Chicaneはジャンルで言うと…トランス?トラック毎に歌い手が違います。


これはおまけのおまけ。"It's rainning."はっこう☆の同時期に描いたものです。
シューマン"ダヴィッド同盟舞曲集"


でもとても面白かったけど、TGのリチャード・ハモンドも小説の方もほったらかしだ^^;
今度は真面目にそちらにとりかかろうかな。脱線しまくるだろうけど・・・。

2012年1月23日

山形で五感が研ぎ澄まされ+おまけ(FSS小説の進行具合について)

この土日を利用して、冬の山形へ行ってきました。
主な目的は、山形交響楽団のニューイヤーコンサートを聴きに行くのと、
5年前に行ってとても印象的だった宿への再訪でした。
積雪がとても心配でしたが、さすが雪国。主だった道路は除雪されており
月山のふもとにあるこの宿、仙台屋さんでも
レンタカーで全く困る事はありませんでした。
宿の周囲は自分より高いくらいの雪で覆われておりましたが・・・

でも土曜日だったのにお客さんは自分たちだけでした。
凄く静かに、落ち着いて過ごす事ができました。
ここは部屋も素敵で、お料理も大変美味しいので、とてもお薦めです。
山形から少し遠いので、数年越しになってしまいましたが、
やっぱり行って良かった。是非またお邪魔します。
夜は静寂に、部屋から見えるところに雪灯篭が灯り、
空気は冷たいのにとても温かさを感じる事ができました。
写真も何枚か撮りました。自己流なので相方の様にはいきませんが。
白さが眩しく、冷たいのに何故か優しさすら感じられました。






日曜日は最上徳内記念館で、
(漫画、風雲児たちを読んでいれば、かなりお馴染みですよね。)
彼の功績(何でも出来る、だけど努力の人だったのだと改めて痛感。
ドラマ化とかしないのかな?)をじっくり見学した後、
山形に戻り今回のメインでもあるニューイヤー・コンサートを
聴きに駅前にあるホール、山形テルサへ。
山形交響楽団は夫婦共々お気に入りのオーケストラで、
もう山形へ行くのも5回目(米沢の1回含む)
なのですが、今回はニューイヤーということもあり、
当然のことながら誰でも楽しめる軽いプログラム…と思っていました。
ところが!まるで超お得な福袋のような、
様々な趣向を凝らした内容で驚きの連続でした。
山響の上手さなら絶対カッコいい筈、子供の頃慣れ親しんで
是非生で一度聴いてみたかったスッペの軽騎兵序曲をはじめ、
かなりしっとりと聴かせてくれたマーラーのアダージェット、
そしてバンダの学生さん達の熱演&心のこもった合唱を
聴かせてくれたタンホイザー&アイーダの凱旋行進曲。
どれもとても素晴らしい。
特にレスピーギのリュートの為の古い舞曲とアリア、第三組曲は
もともと好きではあるのですが訳も分からず涙がポロポロこぼれました。
こんな体験は滅多にあるものではありません。
音楽監督の飯森範親さん、正直彼個人はそんなに好きじゃない
(だってちょっとナ○シストっぽい・・・)のですが、
これには参った。ここまで聴かせるオケに育て上げた彼の腕には脱帽です。

前にも書いたけど、山形の方、このオーケストラは
もっともっと有名になって良いはずです。もっと応援してあげてください。

本当に素晴らしかったです。次は仙台フィルとの合同でのマーラーの
復活を聴きにいこうかと、そんな話になっています。
(その前に6月に東京、大阪遠征があります。
東京はチャイコフスキーコンクールの覇者、トリフォノフさんが、
大阪は中村紘子さんがチャイコフスキーピアノコンチェルト1番
やります!興味のある方は是非行ってみて下さい。本当に良いので)

この二日間は、五感が研ぎ澄まされる、本当に素晴らしいひとときでした。
そんな山形の様々なものに刺激され、
私も今している事を、完成に向け、頑張ろうと思いました。

(あ、長くなり過ぎたので、おまけ部分は次項に回します(^_^;)



2011年8月24日

時は舞い降りた。その3

ライブの内容に全く不満がなかった訳ではない。
私は前記した3rdの"PERVERSE ”と4thの”Already”が特に好きで
しかも"Already"の頃は彼らも来日しなくなってしまったので
是非この時の曲を聴きたかったのに…
プレイされた曲は
1stの"Liquidizer"と2nd"Doubt"で大半を占められており
"Already"に至っては一曲もなかった(^_^;)

否勿論その2枚だって好きですけどね…
"All the answers"とか聴けるとは思わなかった曲もあり、
それはそれで嬉しかったし。
でも聴きたい曲は他にもワンサカあるのに!
"Motion"とか"Rails"とか"SPIRAL"とか、あの場で聴きたかった!

…この辺りはアルバムの個性上、
聴いた人によって感想が全く異なると思います。

後キーボード関係はちょっとイマイチでしたよね…
なんて書くとイアンが可哀想なことになってしまうのですが、あえて。
(最近やっていなかったのかな?)
ひょっとするとその辺りも選曲と関係あるのかな?と
考えたりもしました。

でもあのマイクが見られたから良い。単なる懐かしいだけじゃない、
音楽の創り手としての才能をまざまざと見せ付けられる、
あの感じをもう一度味わえたので、それで充分、といった1時間でした。
(ライブ時間も短いですが、元々そういう意向のバンドですしね)

そして不思議だったのは、
このライブが解散だとかフェアウェルだとか、
そういう雰囲気を全くといって良いほど感じなかったことです。

悲壮感とか、終わってせいせいする、だとかいう空気が
まるでありませんでしたから。
しかもイアンが「また来年」と言っていたようですし、
ひょっとすると次があるのかしら?
そんな事をちょっとだけ、ちょっとだけですが期待してしまった
赤坂の夜でした。

かなわぬ願いかもしれませんが、もしイアンの言っていた事が本当なら、
新しい音と、出来たら今日やらなかった曲をまた歌いに来て下さい。
とても素晴らしい時間をありがとう。
貴方のしてきたことは、間違っていなかったと改めて思います。


Jesus Jones - Idiot Stare

時は舞い降りた。その2

赤坂BLITZへ行くのははじめてだった。
その名前は有名でキャパも事前に調べてたけど、
実際の会場を見るとJesus Jonesがここで?
と思う程小さく感じられた。
そして私と同年代か、それ以上か?という感じの観客。
2ndアルバムの"Doubt"の時売られていた
Tシャツを着ている方も何人かいた。
あれ学生の時私も持っていたけど、物持ちいいなぁ…
と思いながらスタンディングの後方で
開演をただボーっと、何もせず待っていた。
流れてくるメロディは何故か10ccやエルトン・ジョンだったけど
そういえば昔、厚生年金会館でライブをした時も、
そんなだったかも知れない。

そんなJesus Jones本来の音を考えれば
違和感のあるBGMが打ち破られるようにして、
ライブがはじまった。
ジェリーやアランといったメンバーはTシャツだったのに
マイクは髪を黒っぽく染め、短く七三分けみたいにして、
グレープ色のシャツを着て現れたのでまずここでたまげた。
何と言うか、この辺でお勤めの外国のサラリーマンが
仕事帰りにギター持って現れたみたいでさ…

でも明らかにカッコいい。何故だ?体型か?
次の瞬間、訳がわかった。

オーラがパーッと花開くかのように、以前以上と思えたほど
真っ直ぐな力強い声で”who? where? why?”が心に響いた。
もう十何年も時間は経っていたけど、彼らは変わっていなかった。
経年で悩むのはもうやめた。
1時間弱の短いライブだったけど、全力で楽しんだ。

Who? Where? Why? - Jesus Jones

時は舞い降りた。

この放置されたブログを書く気になったのは
Jesus Jonesのライブ、それもフェアウェル・ライブに行ったから。
魔法にかかったような、あるいは狸にでも騙された?
ような気分になったから。


何回かブログでもJesus Jonesの事を書いているように思う。
彼らのことを知っている方は確実に35歳以上でしょう。
凄くアグレッシブだったのに、3rdアルバム"PERVERSE"が
英マスコミから無視を決め込まれて急速にいなくなってしまったバンド。
日本ではもうちょっと彼らへの支持が続いていたけどね、
でも結局彼らを庇いきれなかった。
その事は今も辛く思う。

クラシックばかり聴くようになった今でも、
JESUS JONESは時折取り出して聴いていた。
単に昔が懐かしいだけではない。
その後も多くのポピュラー音楽が世間で流れたり、
自分でも買ったりしたけど、
残ったのは彼らとGANGWAYとCHICANEだけだった。
攻撃的な音、良く練られた、意味深な歌詞(ラブソングなんてない)
ロックなのにポップで、メロディアスなフレーズ、
ヴォーカルでありJesus Jonesのコアでもあるマイクの、
美声とは言い難いが惹きつけられるパワー溢れる真っ直ぐな声。
今でも古さを感じない。
いや"PERVERSE"に至っては
ようやく時代が追いついてきたような気がするのに。


布袋寅泰と武道館でのツアーがあったのは1994年の事だったらしい。
行ったのに、らしい。なんて言わなきゃならない位遠い昔の記憶になってしまったのに
今年になって突如一日限りのライブが行われる事に。
それも、いきなり解散公演。
何の事情かはさっぱり分からないけど、絶対行く!とチケットをすぐ買った。

でもね、せめて後5年早かったら。
楽しみにしつつもどこか後ろめたい感じがあったのも確かだ。
彼らは十数年もどうしていたんだろう、何故今最終公演なのか?
音はあの時より劣化していないだろうか?
歳月を感じてしまうだけになってしまわないだろうか?
お客さんだって来たくても来れない年齢になってしまったのでは?
余計な事をいろいろ考えてしまい、
テンションが上がったり下がったりしながら
当日を迎え、私は赤坂BLITZへと足を運んだ。

Jesus Jones - Right here right now

2011年1月27日

エンヤと平沢進と”SOLAR RAY”その2

1からの続きです。

エンヤと平沢進にはいくつかの共通点があって
・バンドから1アーティストとして独立した
・デビュー年が近い(1988年と89年)
・音(声の多重録音など)
・映画音楽などを手がけた事がある


なおかつ私がポピュラー音楽に求める4つの要素
・サウンドが独特
・曲がキャッチー
・作詞に世界がある
・声に色気がある

をどちらも満たしています。

ただ、私はエンヤに関しては、デビューアルバムの"watermark"以来
ずっとアルバムを買って愛聴し続けていたのですが、
ある時を境にブッツリと途切れてしまいました。
それは2004年に「アマランタイン」「菫草(すみれぐさ)」が
パナソニックのCM曲として作られた(採用されたのではなく)事が
きっかけでした。
ええ!あのエンヤがCMの、それも日本の曲を書くの。と思った一瞬、
それは私自身が大切に持っていたエンヤの世界が崩れてしまった
瞬間でした。

曲そのものがあまり好きではなかった事もあったのですが、
それ以降、彼女のアルバムは全く聴かなくなってしまいました。

ところが、今私は平沢進を、エンヤに出会った時は全く知らずに
デビューから20年も経った今になって夢中になっています。
それも、twitterやUstという手段によってめぐり合って。

誰かの音楽を好きになるきっかけはその人、その時によって様々です。
ただ平沢進の事を少し調べているうちに、
どうもネットの世界では今ちょっとした有名人になっているらしく、
メジャー(という言葉を彼は嫌うようですが)一歩手前くらいまでは
多分ブレイクしているような感じを受けるのです。
(リボルテックというフィギュアのリクエスト投票で1位になったとか、
そのニュースは元々知っていたのに、当時はこれがまさか実在する
アーティストの事だとは思いませんでした(^_^;)

つまり平沢進の人気が出ていなければ、Ust中継もなかったでしょうし
それによって私が彼の音楽に出会う事はなかったかも知れないのです。

加えて思ったのは、嗚呼、ひょっとするとエンヤについても
「アマランタイン」「菫草(すみれぐさ)」でのCMで
ファンになった人も、きっと大勢いるのだろうと。
出会いはどこに落ちているか分かりませんが、
ただ、拾い易さに関してはCMの威力は絶大です。

20年前のファンが、最近の人気ぶりについてどう思っているのか、
それも様々でしょう。
ただ、それを良い傾向と思わないファンもきっと少なくないだろうと、
実感と共に伝わってきました。
年月によるアーティストの音楽作りに対する姿勢の変化とは別に、
それも頭に入れて聴かなくてはいけないかな、と思うこの頃です。

平沢進を単なる一過性のマイブームではなく
じっくりと楽しみたいと思いつつ、
エンヤのことを再び見直してみようかな?と
振り返るきっかけにもなりつつあります。
多分彼女は、今も全力で音楽を創り続けていると思うから。

おまけ
せっかくなので動画もちょっと貼ってしまいます。
今回のアルバム"SOLAR RAY"で怖くも美しいと思ったこの曲と

エンヤで一番好きなこの曲を。


でも、パソコンの余計な雑音が邪魔するでしょうから、
二人の音の立体感は、是非購入してステレオで聴くのが良いです。
全然違いますよ。

※平沢進については次は何にしようか。
”Sim City”か最新オリジナルの”点呼する惑星”にするつもりですが。

エンヤと平沢進と”SOLAR RAY” その1

突然ですが、私がポピュラー音楽に対して求めるものは4つ。

・サウンドが独特
・曲がキャッチー
・作詞に世界がある
・声に色気がある


この4つが揃っているアーティストがいたら、
私が夢中になり”浸かってしまう”可能性がかなり高いです。
ただし、この4つの条件が同時に揃う人やグループはかなり少ない。
本当に少ないです。

1月14日の夜、twitterのタイムラインに"平沢進"のUstライブ中継の事を
書いている方が何人かいました。
平沢進って誰だっけ、名前は聞いたことがあるけど…
あっ!「千年女優」の音楽の人だ!!と思い出すのに数分かかりました。
(実は今ちょっとした時の人で、ネットで何度もその名前に遭遇していた
事に、後で気がつきましたが)
その時はたまたま時間もあったので、
このライブUstを興味本位で見てみることに。

まずてっきりお若い方なのかと思っていたら、
おじさんだった事にのけぞりつつ(^_^;)
パソコンから流れてくる音楽は、
上記4つの条件を全て満たしているではないか!
ただでさえ中々そんな人はいないのに、
それも日本人でこんな方がいたのかと、
数分で驚きと感動でいっぱいになり、
その後ライブが終わるまでパソコンに釘付けになってしまいました。

あの時タイムラインに平沢進の事を書いてくださった
フォロワーの皆さん、こんな出会いを私に下さった事にまず感謝。


さてその後は情報収集しつつ何かCDを買おうと思ったのですが、
何せソロ活動20年、P-MODELというテクノバンドの時代を含めると
30年も活動されている方なので、一体何から買っていいのか分からない。
作品数も元々膨大なのにベスト盤らしきものも複数、
リモデルされたものまで数えると
とてもじゃないがすぐに追いつけそうもない。
どうしようかな、最新の「突弦変異」「変弦自在」
(要はどちらもリモデル盤、ですよね)を買えば良いのかな。
と考えていたのですが…

ただ、私はただのベスト盤って好きではないのです。
「世界」のある人は一曲切り取っても、それが例え素晴らしい曲でも、
後でオリジナルを買うとそちらの方ばかり聴いてしまうから。
最新版はリモデルだとしても、2枚買うのはなぁ…

と悩んだ末、お試しの一枚で買ったのは
2001年のリモデル・アルバム”SOLAR RAY”にしました。
多分意図的なのでしょうが、オリジナルアルバムのタイトル曲が
4曲入っていたので今後の参考にしやすいし、
コンセプトの"P-MODEL風アレンジ"なら、音色もオリジナルと違いつつ、
一挙両得で平沢進とP-MODELの世界が分かるかな?という安直な理由で。

そうしたら、ヤラレマシタ。
これが素晴らしい。10年前とは思えないアグレッシブな音の洪水。
勿論何枚かのアルバムから曲を持ってきているので
統一した世界観はありませんが、
トリップ感、音の立体感がもうたまらない。
声の「言葉と音」としての引力もグイグイ引っ張ってくる。
ロックとテクノとの音の融合を目指したマイク・エドワーズは
こういう音楽を作りたかったのでは?と頭をよぎりました。

私の手持ちのアルバムは
今この”SOLAR RAY”しかないので、
平沢進のことはこれ以上語れません。
ただ聴き込んでいるうちに、もう一人のアーティストの事が
思い出されてきました。
それは、エンヤです。
(2に続く)

2010年6月30日

我が家の芸術週間・その3

いよいよ音楽週間に関する内容もラスト…と思ったのですが
昨日はサッカーで落ち着きませんでした。
日本代表、本当にお疲れ様でした。
今度サッカーも見に行ってみようかな。

さて土曜日は、初台のオペラシティへ。
我が家では毎年恒例になりつつある、
山形交響楽団の「さくらんぼコンサート」です。

ただ今年はちょっと緊張していました。
友人夫妻も誘って、来てもらっていたからです。
私達は山響の大ファンですし(このブログにも何度も出てくるし、
定演を聴きに山形に出かけたりもしている)
最近音の具合がますます良くなっていると思っているから
声をかけたのですが、実際の出来がどうかまでは
その時になってみないと、さすがに分からないからです。

ただ友人は仕事の都合で、後半のチャイコフスキーが聴ければ
良い状態だったので、その点でも若干心配でした。
先ほどとは相反することですが、
せっかくの機会なので彼女にも山響の「音」を聴いて欲しかったからです。

さてオペラシティに着いたらまぁびっくり。
凄い人、人!賑やかです。いつもこうだったっけ?とあたりを
キョロキョロしてしまいました。
毎年このコンサートには山形の特産品を売るコーナーがあって、
とても人気があるのですが、そこはもう黒山の人だかり。
会場は当然満員でした。
そして今年は10人に1人のさくらんぼの抽選プレゼントに加え、
新品種の「つや姫」のプレゼントもあり、
さらにパワーアップしているようです。
(外れても、シベールのラスクとでん六豆を頂けるので、
がっかりは少ないです(^_^;)

この日のプログラム
指揮:飯森範親
ピアノ:河村尚子

ベートーヴェン:
「レオノーレ」 序曲 第3番 作品72b
ショスタコーヴィチ:
ピアノ協奏曲 第1番 ハ短調 作品35
(トランペット:井上直樹(山形交響楽団首席奏者)
チャイコフスキー:
交響曲 第4番 ヘ短調 作品36


さくらんぼコンサートや地方オケフェスティバルなど、
山形以外の場所で山響のコンサートを聴く時は
ちょっといつもと違うかな?と思うこともあったのですが
今回は出だしから山響らしい、楽器の本数は少ないのに厚みのある
音が出ていたので、安心して聴くことができました。

ショスタコービッチのピアノ協奏曲ってどんなものか
さっぱり分からなかったのですが
(トランペットがクレジットされているのも不思議でしたし)
なんと言うか、超絶技巧の必殺技!みたいな要素が時折顔を出して
河村尚子さんのピアノがその技を惜しみなく聴衆に降り注いでいる。
そんな印象でした。
トランペットの井上さんも非常に明瞭な音で良かったですね!

休憩時、友人のだんなさんと私とで友人が来るか
ロビーで様子を見続けましたが、一向に姿が見えず。
そうしているうちに無常にもプログラム開始の音楽が。
チャイコフスキーが始まってしまいました。
ああバスーンのソロもあって良かったのに。ピチカートも美しかったのに。
と盛り上がりつつも、無念も含んだ思いで会場を後にしたのですが
そこには友人の姿が!滑り込みでチャイコフスキーに間に合ったそうです。
嗚呼良かった!!

次の予定の入っている友人夫妻とはその場で別れました。
私達はとても満足したけれど、感想を聞き損ねてしまいました。
まぁ、いいか。(そのうち教えてくださいませ。)

山形交響楽団は来年も同じ時期にさくらんぼコンサートを行うだけでなく、
その後11月に品川きゅりあんでも公演を行うことが決まったそうです。
また8月に室内楽の演奏会も東京でも行われます。
是非ますますの活躍を期待するばかりです。
山形に行くのは一大事ですが、こちらにはまた足を運ぼうと思います。

2010年6月28日

我が家の芸術週間・その2

金曜日

朝早起きをして、五反田TOC徳の市へ。
この日は夜にシカゴ交響楽団ブラスがあるから
ササッと見て、すぐ帰ろうと思ったのですが
こういうときに限って掘り出し物がワンサカ出るものです(^_^;)
好みのサンダルや靴も買っても3桁。
しかも、シモンズのベッドを買ったときに導入しなかった
同メーカーのベッドマットが半額以下!
思わず買ってしまいましたが、せっかく早く脱出したのに
荷物の重さはいつも以上。
マット2枚を運ぶのはさすがにちょっと辛かったです。

帰ったら即昼寝をして、夕方に武蔵野市民文化会館へ。
今回は相方と合流し、シカゴ交響楽団金管五重奏団でした。

今回のプログラム
J.S.バッハ:トッカータ、アダージョとフーガ ハ短調 BWV564
V.エヴァルド: 金管五重奏曲 第3番 変ニ長調
M.ティルソン・トーマス: ストリート・ソング
L.バーンスタイン: 「ウェスト・サイド・ストーリー」組曲より


それで…ですが、
こちらの皆さん、基本的にはとても上手いのです。上手なのですが・・・
何かお疲れですか?梅雨の蒸し暑さにやられましたか?
と聞きたくなる感じ(^_^;)
毎年都響のメトロポリタンブラス・クインテットのドラクエ公演を
楽しく聴いているので、比較したくはないけど
その力の総てをを出している風ではない感じでした。
全力じゃないのにあれだけ出来れば大したもんですが。

外国のオーケストラ、しかもこういった変則的な形で
来日公演があったときは、どういう目的なのか分かりませんが
全力で挑めないのであればもっと皆の知っているような
ポピュラーな路線てんこ盛りで盛り上がればいいのに、
と考えてしまいました。
今回の曲目は、彼らのテクニックを堪能するには
良いナンバーなのかも知れませんが
そこまで発揮できていない感じなのです。
特に最初のバッハ。ホルンの方は眉間にしわ寄せて吹いていて
本当に具合が悪いのかと心配になってしまいました。
その後の様子から、決してそんな事はなかったみたいなので
妙に安心したり(^_^;)

ちょっと辛口になってしまいました。
恐らく普段の感じで聴いていれば、
もっと自然体で楽しめたと思いますが
先ほど書いたメトロポリタンブラス・クインテットや
前日の紀尾井シンフォニエッタでの熱演を聴いた後なので
余計がっかり感があったのかも知れません。
でも、トランペットのお二人
(クリストファー・マーティンとタガ・ラーセンという渋いお兄さん)
は硬軟変幻自在で見ていてよかったと思います。

さらにこのエントリーは続きますが、今日はここまでにします。

2010年6月27日

我が家の芸術週間・その1

カレンダーにスケジュールを書き込んでいると、
「ちょっと!コンサートが被っているよ」と気がついたのが
5月のこと(^_^;)
一部のコンサートでは日程調整をしたものの、
結果、3連続コンサート鑑賞、公開リハーサル付きという
とんでもない予定になってしまいました。
(しかも、その最中ににTOC徳の市が…)

この週末、覚悟をしてあちこちに通いました。
果たして音楽を聴き続けて楽しめるのか?
体調が悪くなったりしないか?
眠ってしまわないか??(^_^;)
そんな不安もあったのですが、
やはり楽しいことはプラスのエネルギーを頂けるらしく、
バーゲンも含めて無事にそれぞれのプログラムを
楽しむことが出来ました。

水曜日
午前中紀尾井シンフォニエッタの公開リハーサル。
出入り自由、(要申し込み)だったこともあり
気軽な気分で様子を見ることが出来ました。
残念ながら私は指揮者であるゴトーニ氏の英語を
聞き取ることは不可能でしたが、
音作りの様子を伺うことができたのは良かったです。
※公開リハーサルで行われたのはモーツァルトの"ジュピター"のみです。

木曜日
夜に紀尾井シンフォニエッタの定期本番。
今回は友人と出かけました。
途中、紀尾井ホール近所のスクワール麹町でご飯。
ここは東京消防協会の関連施設らしく
フロントに消防グッズが売られています!そしてキュータがいます!!
そして、以前から欲しかったキュータシール
2枚買ってしまいました(^_^;)
キュータ可愛いよキュータ。

…話題が逸れましたが
昨日ジュピターをリハーサルで聴いているので
そちらは大分分かっていたのですが
今回のプログラム、前半は現代音楽2曲で、そちらがとても不安でした。

プログラム
シュニトケ ピアノと弦楽オーケストラのための協奏曲
グラス ピアノと弦楽オーケストラのためのチロル協奏曲
モーツァルト 交響曲第41番 ハ長調 KV551 「ジュピター」


現代音楽というと、今までの演奏会でも何回か遭遇しましたが
大抵難解な構成とメロディーで、どう理解していいのかわからない、
→結局睡眠
という恥ずかしい展開に、いつもなっていたからです。

でも今回は違いました。なんと起きていられたのです(^_^;)
前半部は指揮のゴトーニ氏がピアノを演奏しつつ指揮を
する"弾き振り"のプログラムだったのですが、
シュトニケのピアノとオケの丁々発止の大迫力に押され、
グラスの、優美、なのにポップスみたいでもある素敵な曲
に夢中になってしまい、終わってからこれらの曲が入った
CDを2枚衝動買いしてしまいました。

特にグラスの方は、これってイージーリスニングじゃないの??
とクラシックファンから鼻であしらわれそうな雰囲気の曲ですが
昔からヤニーやクスコ、今だとルドヴィコ・エイナウディを聴いている
私には生演奏でジャンルを超えた体験をしたような気がして、
とても感激しました。
次いつこの曲をホールで聴けるか分かりませんが、
是非また聴いてみたいです。
ゴトーニ氏のピアノもとても良かった!
CDだとあの熱気までは再現されていないのもちょっと残念です。

※とても長くなりそうなので今日はここまで。
抜粋ですが、グラスのチロル協奏曲はこんな感じです。

2010年6月22日

ハートキャッチ、プリキュア♪

昨日友人から教えてもらった動画です。
これに滅茶苦茶はまってしまったので、了解の上、
こちらでも書いてみる事にしました。

恐らくプリキュアファンの大きなお友達(?)が
今放送されているハートキャッチプリキュアのエンディングに
あわせて踊っているものです。
ただ踊っているだけならギョッとするだけなのですが、
あまりの突き抜けっぷりに面白いのを通り越して
心が動きました(^_^;)

元のエンディングはこちらからどうぞ。
この歌がまた非常にキャッチーなメロディーを持つ、良い歌です。
ダンスもとても可愛らしくて素敵。
私もちょっとプリキュアが見たくなりました(^_^;)

さて、エンディングはご覧になりましたか?
では心の準備をしたあとで、こちらをどうぞ…

…いかがだったでしょうか?
しかも、後で、アニメよろしく画像が追加されたものも
発表されたようです。

とにかく「好き」から生まれるこのパワー。
脱帽です。素晴らしいです。
教えてくれた友達と、映像を作ったぽん吉さん
、どうもありがとうございます。
妙に元気が出る1分半です。

アニメと実写の比較映像なんかもあったりするので
最後まで見た方は、是非その精巧な踊りと作りを堪能してください。