今年は本当、珍しいことに映画を良く観に行ってます。
今回は新進気鋭というスタジオコロリド作の「台風のノルダ」。
Google+でフォロワさんからこの映画について特報が回ってきて、何だか気になったのです…
ただしばらくしてから、次に台詞のついた予告編を観た時、すみませんあんまり声の演技良くないなぁとも思ったのですが;^_^A
まぁ折角クチコミで気になったのだからとTOHOシネマズ新宿へ行ってきました。
直前に知った事としてこの作品は30分?もう一つ短編合わせて45分?と驚きましたが、そのせいか当日券大人でも1200円でした。
こういう短いアニメ作品や短編映画の通常上映は、なかなか機会に恵まれなかったりしますし、見る側の楽しみを増やす点でもアリかも知れません。
そして作品なのですが…すみません、映画館を出た時から首をひねりました(;^_^A決して全くもってつまらない訳ではないし、作りはとても緻密で凝っていたけれども、クチコミなかったら見に行かなかっただろうな、が第一印象でした。(あ、でも宇宙船のCGは映像から浮いていたと思いますが)
というのも私はアニメ雑誌をとある漫画の為に毎月買って大体のページは勿体ないから一応見る、でもそこに載っているアニメは殆ど観る事はないのですが、…そんな私でも「こういうのって、なんかどこかで見た事ないかい?」みたいな絵やモチーフで飾られているような気分になりましたし、何より観賞後の余韻が薄い。
例えばノルダさんのおかれた背景、時間が少ないのは分かるのですが宇宙人なのは伝わっても、彼女が特殊能力を持つのかはたまた偉い人なのか、一体何に縛られ、例え解放されてひとり無事に帰ってもその後どうなるのかも分からない。単なる可愛い少女で、彼女の背後に控えている筈の異惑星での物語を感じる事が難しい。
その説明はもしも台詞でなくても、例えば着ていた服や言葉遣いでも多少匂わせることは可能なはずですが…となると、最初の全裸で着替えてるシーン、いるの?になるし、第一ドラマの展開上彼女が学校の制服である必要がどこにもないと思いますが…
男性陣ももうちょっと、喧嘩というか、仲違いの原因を主人公の台詞だけに留めるのは…とも感じました。
30分にしては話しがきちんと纏まっていたけれども、時間が短いことを盾に勢いで見せたのかなぁ、と突っ込みどころも決して少なくないように思いました。
そして声も終始、演技がキャラクターに浸透したような感じはしませんでしたし。
でもそれでも台風のノルダはまだ納得し、繰り広げられるドラマに委ねながら観ることが出来たでしょうか?
個人的にはその前の短編「陽なたのアオシグレ」はもっと苦手でした…
映像は畳み掛けるジェットコースター的要素を含む演出とおもちゃ箱的洪水が鮮やかで、映像も美しく楽しそうなのですが、この作品に関しては
「"小学校高学年〜中学2年生位の思春期の淡いココロと妄想"に見せかけてるけどこれ、作り手のオトナがする妄想じゃない…?」としか思えませんでした。
この点についてあえて何か一つ書くとすれば、物語は日野が舞台らしき場所になっているのに、鳥に乗って繰り広げられる男の子の妄想になると新宿西口一体が背景にあるのは彼の幼さそうな年齢と経験値からあり得ないだろう…と。
物語だから、演出だから良いじゃない、かも知れないけれども一方、彼の心に描く世界はそんなに狭く纏まったものなの?となりました。
15分あまりと、短かった筈なのにえらく長く感じました…。